データの分析

CICS® PA plug-in を使って、スレッド・セーフ、プロセッサー時間、応答時間、ストレージ、およびファイルの分析の実行、ならびにデータのグラフィカル表示が可能です。

始める前に

実行する分析が使用可能であることを確認します。CICS PA plug-in を使い、他の分析カテゴリーを無効にすることで、使用可能なグラフ作成オプションの数を制限することができます。現在有効になっている分析タイプを確認するには、 「Window」>「Preferences」>「IBM CICS Performance Analyzer」>「Categorization enablement」をクリックします。「Categorization enablement」ダイアログに個別の分析タイプが表示されます。項目にチェック・マークが付いていない場合、その項目と関連付けられているオプションも使用できず、そのタイプの分析の実行はできません。 必要に応じて、分析タイプを選択またはクリアしてください。

分析のデータを表示する

分析に選択されたデータは、以下の 3 つの方法で表示できます。
  • 円グラフ
  • 棒グラフ
  • タイムライン・グラフ
各グラフでは同じ情報が別の形式で表示されます。 グラフに加え、「Properties」ビューを開いて、1 つのトランザクション ID の詳細を表示し、参照することができます。データを表示するさまざまな方法については、以下のセクションで説明します。

円グラフ

円グラフは 「Transaction detail」ビューに表示されます。円グラフには、 選択した時間枠における単一のトランザクション ID の細かな明細が表示されます。 以下の方法で、「Transaction detail」ビューを表示します。

「Sheet」ビューでトランザクションを右クリックして、「Detail breakdown」を選択します。 「Transaction detail」ビューが表示されます。 円グラフをクリックすると、特定の分析タイプの詳細が表示されます。

詳細な分析用に選択した中断時間を含む CATD トランザクションのトランザクション詳細ビュー。

円のセグメントをクリックすると、隣接する表で対応コンポーネントを強調表示できます。

「Transaction detail」ビューには、次の情報が表示されます。
  • 分析タイプとトランザクション ID の名前がついたビュー・タブ。
  • ビュー内の情報バー。トランザクション ID のより詳細な情報を表示します。
  • 各分析タイプの円グラフ。関係する円グラフをクリックすると、各分析を選択できます。

「Transaction detail」ビューには、選択したデータおよびカテゴリーの使用可能化に応じて、1 つ以上の円グラフが含まれます。 例えば、「Storage」のカテゴリーが有効と選択されていない場合は、 「Storage」の円グラフは表示されません。 同様に、選択されたサンプルにファイル使用法のデータがない場合は、 「File usage」の円グラフは表示されません。

棒グラフ

棒グラフには、選択した各トランザクションごとにタスクを視覚的に比較できるバーが表示されます。以下の方法で、棒グラフを表示します。

  1. 「Sheet」ビューで 2 つ以上のトランザクションを選択してください。
  2. 選択したトランザクションを右クリックして、「Performance history」の上に移動し、サブメニューから分析タイプを選択します。
  3. 選択された分析に応じて、1 つのバーに複数のセグメントが存在することがあります。「Legend」アイコン「Legend」アイコン をクリックして、別のフィールドを表示します。

新しくビューが開き、選択した分析の棒グラフが表示されます。 以下の画面キャプチャーでは、応答時間の分析が選択されており、ビューには選択された各トランザクション ID ごとに棒グラフが表示されています。

複数の個別トランザクションごとに「Storage」棒グラフが表示されたストレージ分析の画面キャプチャー。

棒グラフのビューには、以下の情報が表示されます。
  • ビュー・タブ。これには分析の名前 (この場合は「Storage」) が含まれます。 タブの上にマウスを移動すると、データ・ソース・ファイルとサンプルのレコード数を表示できます。
  • ビュー内の情報バー。 これには、データがあるデータ・ソース・ファイルのパスおよび名前が含まれます。
  • 積み重ねられた棒は、選択された各トランザクション ID の棒から成り立っています。 積み重ねられた棒はそれぞれ、1 つ以上のセクターから成り立っており、それぞれは別個のフィールドを表しています。 セクターの上にマウスを持っていくと、そのフィールドに関する詳細情報を表示できます。
  • 「Legend」アイコン 「Legend」アイコン。 このアイコンをクリックすると、グラフの凡例が表示されます。 凡例には、現在の表で使用されている色だけが表示されます。

メニューから新しい分析を右クリックして選択すると、1 つ以上のバーを選択して詳しい分析を見ることができます。

特定の棒グラフに関する詳細情報は、このトピックに最後にある関連リンクを参照してください。

タイムライン・グラフ

タイムライン・グラフは、データ・ファイル全体、またはデータの選択時に「Date」ダイアログで指定した日付の範囲内の、選択した APPLID でのトランザクション ID のすべてのインスタンスを示します。以下の方法で、タイムライン・グラフを表示します。

  1. 分析を特定の期間に制限する場合は、ツールバーの日時選択アイコン「Date-time selection tool」をクリックしてください。 日時選択ダイアログが表示されます。
    「Date-time selection」ダイアログ
  2. 時間枠を選択して、2 つの日付の間にあるデータのみが表示されるように画面を制限します。「OK」をクリックして設定を保存し、ダイアログを閉じてください。詳しくは、データの選択および表示を参照してください。
  3. 「Transaction ID」ビューで単一トランザクションを選択してください。
    タイムライン分析の選択メニュー
  4. 選択したトランザクションを右クリックして、「Transaction timeline」の上へ移動し、サブメニューからタイムライン分析のタイプを選択します。

新しくビューが開き、タイムライン・グラフが表示されます。 次の画面キャプチャーでは、アプリケーション ID「IYCYZC20」、トランザクション ID「CRTP」の分析が 選択されています。

アプリケーション ID IYCYZC20 のトランザクション ID CRTP のすべてのインスタンス用のタイムラインの画面キャプチャー

タイムライン・グラフには、以下の情報が表示されます。
  • ビュー・タイトル。これには分析の名前 (この場合は「Response time」) が含まれます。 タブの上にマウスを移動すると、データ・ソース・ファイルとサンプルのレコード数を表示できます。
  • ビュー内の情報バー。 これには、データがある CSV ファイルまたはデータベース・ファイルの名前、アプリケーション ID、およびトランザクション ID が含まれます。
  • 積み重ねられた棒は、そのアプリケーション ID 内で選択されたトランザクション ID の各インスタンスにつき 1 つの棒で成り立っています。積み重ねられた棒はそれぞれ、1 つ以上のセクターから成り立っており、それぞれは別個の時間フィールドを表しています。 セクター上にマウスを移動して、プロセッサー時間フィールドの平均時間の値を表示できます。
  • 「Legend」アイコン 「Legend」アイコン。 このアイコンをクリックすると、グラフの凡例が表示されます。

メニューから新しい分析を右クリックして選択すると、1 つ以上のバーを選択してその情報についての詳しい分析を見ることができます。

複数のタイムライン・グラフを使用すると、1 つのアプリケーション内でのトランザクション・パフォーマンスを別のアプリケーション内でのパフォーマンスと比較し、潜在的な問題を見つけることができます。次の画面キャプチャーでは、同じトランザクション ID で同じ期間だが違うアプリケーションで実行されているタイムラインを表示します。

特定のタイムライン・グラフに関する詳細情報は、このトピックに最後にある関連リンクを参照してください。

「Properties」ビュー

「Project Explorer」ビューまたはグラフからトランザクション ID を 1 つ選択して、「Properties」ビューにそのトランザクション ID のすべてのプロパティーを表示できます。

  1. ワークベンチのメニューから、「Window」>「Show View」>「Properties」をクリックします。「Properties」ビューが表示されます。
  2. 「Project Explorer」ビュー、「Sheet」ビュー、または「Chart」ビューでトランザクションを 1 つ選択します。

「Properties」ビューに、選択されたトランザクション ID のすべての詳細が表示されます。

1 つのトランザクションの詳細が表示された「Properties」ビューの画面キャプチャー

特定のグラフに関する詳細情報は、このトピックの最後にある関連リンクを参照してください。