ファイル共用の作成およびネットワーク・ドライブのマッピング

本書では、IBM i サーバー上でのファイル共用の設定と、ファイル共用に対するワークステーションのドライブ名のマッピングに関するいくつかの基本情報を提供します。ファイル共用は、ワークステーションから IBM i へのファイルの転送方法として使用できます。例えば、ファイル共用を使用して、ワークベンチから WebFacing プロジェクトをエクスポートする際に作成した WAR または EAR ファイルを転送できます。あるいは、配置したいファイルをリモート・システム・エクスプローラーまたは FTP を使用して転送できます。

一般に、これらは以下のステップによります。

  1. NetServer™ が IBM i サーバーにインストール済みであることが必要です。 NetServer に関する情報は iSeries® NetServer で入手可能です。
  2. NetServer は、デフォルトで多くのシステムにインストールされているので、インストール・ステップは不要です。NetServer がインストールされていれば、開始するだけです。NetServer は、IBM i サーバーのコマンド行からコマンド STRTCPSVR *NETSVR で開始できます。
  3. ファイル共用は、後でワークステーションのドライブ名をマップできるように、IBM i 統合ファイル・システム (IFS) に作成する必要があります。ファイル共用は、クライアント・アクセス・プログラムのオペレーション・ナビゲーターで作成できます。クライアント・アクセスおよびオペレーション・ナビゲーターの詳細は、i5/OS V5R4 Information Center で取得できます。

    オペレーション・ナビゲーターでは、/QIBM ディレクトリーのファイル共用を作成できます。 これを行うには、オペレーション・ナビゲーターで、IFS の /QIBM ディレクトリーに移動し、/QIBM を右クリックして 「共用」 > 「新規共用」を選択します。

  4. ワークステーションのドライブ名をこの共用にマップします。例えば、ワークステーションでドライブ名 Q:¥ を使用できる場合には、そのドライブ名を IFS の /QIBM ディレクトリーにマップできます。このようにして、 /QIBM/UserData/WebASAdv/<instance name>/hosts/default_host のような IFS ディレクトリー・パスに入っている WAS ファイルに、ネットワークを介して Q:¥UserData¥WebASAdv¥<instance name>¥hosts¥default_host¥ のようなパスでワークステーションの Q:¥ ドライブ名にアクセスできます。

    共用が作成されたら、ドライブ名をマップするいくつかの方法があります。いくつかの方法を以下にリストします。NetServer およびクライアント・アクセスの資料に詳細が示されています。
    • Windows® のスタート・メニューから「検索」 > 「他の検索オプション (Other search option)」 > 「コンピューター」を選択し、コンピューターの名前フィールドに、ご使用の IBM i サーバーの名前を入力します。 サーバーが見つかったら、それをダブルクリックして、サーバーにアクセスする有効なユーザー名とパスワードを指定します。その後で、 ファイル共用で作成した WebSphere® Application Server /QIBM ディレクトリーが入っているサーバーの統合ファイル・システムを見つける必要があります。共用は、「新規共用」ダイアログで指定した名前でリストされています。 この共用を右クリックして、「ネットワーク・ドライブのマップ」を選択します。共用に使用可能なドライブ名 (例えば、Q:) を選択します。
    • Windows のエクスプローラーを通して、「ツール」メニューを選択し、「ネットワーク・ドライブのマップ」を選択します。表示された ダイアログ・ボックスで、マップ後のドライブ名となる名前を選択して、パス・フィールドに 「\\<IBM i server name>\<folder name>」を入力し、有効なユーザー名とパスワードを指定します。正常にサインオンされたら、オペレーション・ナビゲーターで作成したファイル共用を選択します。
    • Windows のコマンド・プロンプト・ウィンドウから Windows net use コマンドを使用してファイル共用をマップすることもできます。