Webfacing での双方向ユーザー・インターフェース

WebFacing は、5250 アプリケーションが Web で使用可能な時に、5250 アプリケーションからの既存の双方向 (または bi-di) サポートを保持する能力を提供します。

コンピューター・システムは、テキストおよびユーザー・インターフェース・エレメントを左から右 (英語の場合のように) または右から左に処理することができます。これらの言語の処理をサポートするソフトウェアは、bi-di サポートありと言われています。

既存の 5250 アプリケーションですでに bi-di が使用可能な場合があるので、WebFacing プロセスが入力画面の方向を正しく解釈していることをこれらのアプリケーションの変換で確認するには特殊なステップが必要です。

双方向における考慮事項

以下は、左から右または右から左を変更することができる場合の要点の例です。
  • 双方向テキストのディスプレイ
  • テーブル列を含む HTML エレメントの相対位置
  • ユーザー・インターフェースを介したカーソル制御のためのインデックス順序のタブ移動 (1 ウィジェットから次のウィジェットへの切り替え中心)
  • フィールドを通したカーソル前進
  • 制御するウィジェットと関連したスクロール・バーまたはヘルパー・ボタンの位置

HTML および XHTML のような Web テクノロジーは、共通ベースの方向属性 dir (ltr (左から右) または rtl (右から左) の値とすることができる) をもつ bi-di をサポートします。この属性は、異なるタグの数値に適用することができ、この影響はウィジェットのタイプによって異なります。子エレメントは、親エレメントから継承されます。例えば、HTML 文書全体の基本方向を右から左に設定するには、 この属性を次のように <html> タグに適用することになります。<html dir="rtl">

DDS では、これらの種類の動作を制御するキーワードが 3 つあります。
  • 画面のディスプレイを「左から右」から「右から左」に対称的に反転する場合には、DSPRL
  • フィールド・タブ移動を右から左および上から下に行う場合には、CHECK(RLTB)
  • フィールドを通してカーソルを右から左に進める場合には、CHECK(RL)
WebFacing ツールでは、双方向ユーザー・インターフェースの変換および使用可能性に対して固有のセットのルールを適用します。ここに、基本的な原則が幾つかあります。
  • ほとんど使用されない DSPRL キーワードはサポートされておらず、WebFacing HTML ページは常に左から右の文書方向となります。
  • CHECK(RLTB) キーワードが指定された場合には、WebFacing はグリッドに基づいてタブ・インデックス値を割り当てます (以下を参照)。
  • CHECK(RL) キーワードが指定されたフィールドでは、生成された HTML に dir="rtl" 属性が割り当てられます。

タブ・インデックス・レイアウト・グリッド

タブ移動が可能なウィジェット (フィールドやハイパーリンクなどのタブ・キーを使用してアクセス可能なエレメント) は、タブ・インデックスに割り当てることができます。ほとんどのブラウザーでは、すべてのタブ移動が可能なウィジェットを通して、左から右および上から下に進行するデフォルトのタブ・インデックス順序が前提となっています。

CHECK(RLTB) キーワードが使用されている 5250 画面では、 WebFacing は tabindex を割り当て、左から右の HTML ページ内で右から左のタブ順序を正しく実装します。 これらの tabindex は、DDS の行と列の位置に基づいて割り当てられます。最大でも 27 行、132 列までに制限される DDS 位置を越えてフィールドを移動できるように、 WebFacing は 132 行、250 列を持つグリッドを使用します。(tabindex 属性の最大値は 32767 です。)

BIDI アプリケーションの WebFacing タブ・インデックス・グリッド

次の環境において、タブ・インデックス・グリッドを理解する必要があります。
  • Web 設定を通しての自身のタブ移動可能なウィジェットの追加、あるいは WebFacing JSP ファイルの直接編集
  • タブ・インデックス順序で、相対位置を変更するのに充分なタブ移動可能なウィジェットの移動のための CSS-P の使用

Web 設定を通して追加されたタブ移動可能な新規ウィジェットの場合、置換変数 &{TABINDEX} を使用することができます。これによって、変換時にウィジェットの正しいタブ・インデックス順序が計算されます。

Web 設定の制限

注: その他の制限については、DCF 技術情報「Limitations when Converting and running BiDirectional Applications with WebFacing」を参照してください。
アラビア語の 420 EBCDIC コード・ページでは、以下の文字はありません。
  \
  { }
  [ ]
したがって、タブ・インデックス置換変数はアラビア語の 420 コード・ページを使用したメンバーではサポートされず、これらの文字に依存する配列のような他の Javascript 構成もサポートされません。

また、アラビア語は、 可視形式のメンバーに論理形式で保管されるため、非成形になります。

関連タスク
双方向アプリケーションのタブ順序の設定