WebFacing ポートレット・プロジェクトと WebFacing Web プロジェクトの相違点

このトピックでは、WebFacing ポートレット・プロジェクトと WebFacing Web プロジェクトの違いについての概要を説明します。

以下のリストは、WebFacing Web プロジェクトの代わりに WebFacing ポートレット・プロジェクトを使用するときに考慮すべき相違点を概説したものです。
ランタイム
  • ポートレット・プロジェクトは、ポータル・サーバーまたはポータル・テスト環境で実行する必要があります。 Web アプリケーション・サーバーでは実行できません。
  • ポートレット・プロジェクトの場合は、キーボード・テキスト入力のデフォルト・モードは挿入モードで、このデフォルト・モードは「プロジェクト・プロパティー」ページでは構成できません。 Web プロジェクトの場合は、キーボード・テキスト入力のデフォルト・モードは上書きモードで、このデフォルト・モードは「プロジェクト・プロパティー」ページで構成できます。 ポートレット・プロジェクトの場合でも Web プロジェクトの場合でも、Insert (挿入) キーの切り替えによって、現行ページに対して挿入モードまたは上書きモードのいずれかを使用可能にすることができます。WebFacing Web プロジェクトのみ、エンド・ユーザーが前の Web ページで選択したモードを次のページまで保持できます。自動タブは、デフォルトでは、上書きモードがデフォルトとして構成されているとき、Web プロジェクトに対して使用可能になります。WebFacing ポートレットでは、Insert キーを切り替えて現行ページに対して上書きモードを使用可能にしたときのみ、自動タブが使用可能になります。
  • 複数の WebFacing アプリケーションがポータル環境で INVITE 操作を処理しているときは、ポータル・ページには INVITE タイマーは 1 つしか存在しません。このタイマーは、最後の要求を処理した WebFacing アプリケーション用のタイマーです。
  • WebFacing ポートレット・プロジェクトは、以下をサポートしていません。
    • 「ランタイム」 > 「プロジェクト」の下にあるプロジェクト・プロパティーの「Web ページ圧縮を可能にする」
    • HATS プロジェクトとのインターオペラビリティー。.
    • EGL など他の Web プロジェクトとの WebFacing アプリケーション・ブリッジ
変換
  • 変換の出力は、WebFacing ポートレット・プロジェクトの場合も WebFacing Web プロジェクトの場合も同じですが、JSP のコンパイル結果の HTML は、ポータル環境で実行できるようにするために異なることがあります。
  • 複数のポートレットを同じブラウザーで実行できるようにするために、固有の ID 設定が追加されました。Web 設定が Web 環境とポータル環境の両方に有効であることをポータルが保証するために WebFacing JavaScript™ 機能で使用される同じコード・パターンに従う必要があります。
  • WebFacing ポートレット・プロジェクトは、デフォルトでは、「コマンド・キーの認識パターン」プロパティー・ページで選択される変換オプション「ウィンドウ・レコードでテキストをボタンで置換」を使用して作成されます。 これにより、ウィンドウ・レコードのボタンは、コンパクト・ポータル Web ページで見やすいように配置されます。同じフィーチャーを Web プロジェクトで使用可能にするには、プロジェクト・プロパティーを選択し、(「変換」 > 「コマンド・キーの認識パターン」の下で) 変更を行い、変更を保存して、プロジェクトを再変換する必要があります。
スタイル
  • WebFacing ポートレット・スタイルを選ぶ主な目的は、表示したいボタンのスタイル、ウィンドウ・タイトル、スクロール・バー、サブファイル行およびエラー・メッセージを選択して、ポータル・テーマで統一された外観を作成することにあります。なぜなら、WebFacing ポートレット・プロジェクトのスタイルは、ポータルの管理者が選んだスタイルと同じ外観で自動的に適用されるからです。例えば、どのような WebFacing ポートレット・スタイルを選んでも、ボタンはポータル・ボタンと同じカラーになるので、ボタンのカラーを変更する必要はありません。それでもなお、ウィンドウおよびサブファイルのカラーはプロジェクト・スタイル・プロパティー・ページを使用して変更できますが、これは、WebFacing ポートレット・プロジェクト・スタイルを変更する方法として推奨できるものではありません。WebFacing ポートレット・プロジェクトのスタイルを変更する場合は、ポータル・スタイルを、ポータルで使用可能ないずれかのスタイルまたはユーザーが定義したポータル・スタイルに変更できます。一方、WebFacing Web プロジェクトの場合は、すべてのスタイルについて、プロジェクト・スタイル・プロパティー・ページを使用するか、apparea.css を編集することによって変更する必要があります。
  • WebFacing プロジェクトでは、WebFacing (apparea.css) スタイル・シートとポータル (Styles.css) ・スタイル・シートの両方からのセレクターまたはクラス名が、スタイルを設定する必要がある HTML タグに指定されます。これにより、ポータル・スタイル・シートと WebFacing スタイル・シートの両方からの宣言の適用が可能になります。ポータル・スタイル・シートは WebFacing スタイル・シートより前にインポートされるので、WebFacing スタイル・シートの指定が優先されます。これは、同じ宣言が両方のスタイル・シートで指定された場合は、WebFacing 宣言が効力を持つことを意味します。これは、CSS で定義されたカスケードの順序に基づいています。例えば、次のスタイルはウィンドウ・タイトルに適用されます。
    <... class="wdwTitleBar wpsPortletAccentArea">ウィンドウ・タイトル

    WebFacing ポートレット・プロジェクトの場合は、WebFacing スタイルにカラーが指定されていない場合、これによりポータル・テーマのカラーが適用されます。 WebFacing Web プロジェクトの場合は、ポータル・スタイル wpsPortletAccentArea は無視され、wdwTitleBar クラスのみが使用されます。

  • ポートレット・プロジェクトの場合は、プロジェクト・スタイルの「コマンド・キー」プロパティー・ページは使用できません。 ボタンに使用するコマンド・キーのスタイルを変更するには、WebContent¥webfacing¥styles¥chrome¥html¥ ディレクトリーのポートレット・プロジェクトにある CmdKeys.jsp ファイルを編集する必要があります。WebFacing ポートレット・プロジェクトのコマンド・キーのスタイル設定に使用されるクラス名は、ポータル Style.css ファイルからのクラス名のみです。つまり、buttonup、buttonover、および buttondown スタイルは WebFacing ポートレット・プロジェクトでのボタンのスタイル設定には使用されません。これらは、3 つの使用可能な WebFacing ポートレット・プロジェクト・スタイル (3DButtons、ButtonBar、および ClickLinks) に置き換えられています。
  • WebFacing ポートレット・プロジェクトに使用可能なスタイルは、WebFacing Web プロジェクトに使用可能なスタイルとは異なります。WebFacing Web スタイルは WebFacing ポートレット・プロジェクトでは使用できません。また、ポートレット・プロジェクト用のスタイルは WebFacing Web プロジェクトでは使用できません。