カスタマイズ済みのファイルがあるプロジェクトのマイグレーションの手動ステップ

マイグレーション後に、カスタマイズが必要な可能性がある多くのファイルに、 filename_750_bak 形式の名前が付けられます。 これが行われているため、マイグレーションによってカスタマイズが失われることはありません。

カスタマイズされるプロジェクトは、手操作による介入が必要な場合があります。詳しくは、WebFacing の複数ブラウザー・サポートを参照してください。

DSPF などの特定のディスプレイ・ファイルを Firefox ブラウザーで表示する場合は、マイグレーション後に、Web 設定で .CURRENTVALUE または .REF 置換値を使用して再変換する必要がある場合があります。再変換は、マイグレーション済みの WebFacing プロジェクト上で実行することをお勧めします。単一のリソースを変換するには、「WebFacing プロジェクト」ビューで DDS または UIM ヘルプ・ファイルを見つけて選択します。 プロジェクト全体を変換するには、「WebFacing プロジェクト」ビューでプロジェクトを見つけて選択します。 右クリックして、「変換」を選択します。

WebFacing プロジェクトをカスタマイズした場合は、必要に応じて、元のファイルにあるカスタマイズを以下のファイルにマージする必要がある場合があります。
注: マイグレーションしているプロジェクトが HATS/WebFacing 使用可能 Web プロジェクトであれば、対応する HATS プロジェクトもマイグレーションする必要があります。

ブラウザー内におけるスタイルのレンダリング

異なるブラウザーにおけるスタイルのレンダリング方法には、一部に相違点があります。Firefox ブラウザーで正しく機能するように、IBM 提供のスタイルにいくつかの変更が加えられました。WebFacing プロジェクトを新規作成すると、これらの変更がスタイルに含められます。ただし、IBM 提供のスタイルを使用している既存プロジェクトをマイグレーションする場合は、スタイルを制御する 4 つのファイルが (検出された場合) 新しいファイルで置き換えられます。スタイルを制御する 4 つのファイルは次のとおりです。
  • stylename.css
  • appearea.css
  • PageBuilder.jsp
  • CmdKeys.jsp
新しいスタイル・ファイルと以前のスタイル・ファイルを比較し、加えた可能性のあるすべての変更をマージする必要があります。IBM 提供のスタイルを使用しない場合、または追加のスタイルの変更を行う場合は、それらの変更は手動で行う必要があります。
新しいファイルに加えられた変更を確認するには、古いスタイル・ファイルと更新されたファイルとを比較します。以下に、加えられる変更をリストします。
  • すべての値に単位が必要です。Internet Explorer では、他の値が指定されない場合、その値はピクセルとみなされます。例えば、次のようになります。
    .launchbutton
    {
     border-color:black;
     border-width:1px;
     text-align:right;
    }
  • IBM 提供の一部のスタイルでは、マージンに関して誤った構文が指定されました。Internet Explorer ではその構文は許容されましたが、Firefox では許容されません。例えば、stylename.css では、「margin : 0px,0px,0px,0px;」がコンマを除去するよう変更され、「margin : 0px 0px 0px 0px;」となりました。 4 つのマージンが同じ設定のマージンの場合は、変更後は「margin : 0px;」のようになります。
  • Internet Explorer のみで有効であった CSS 式 (次の例でイタリック体で示されています) は .wf_layer クラスから除去され、本体の背景色で置き換えられています (次の例では太字で示されています)。
    .wf_layer {
    		background-image:expression(document.body.currentStyle.backgroundImage);
    		background-color:expression(document.body.currentStyle.backgroundColor);
    		background-repeat:expression(document.body.currentStyle.backgroundRepeat);
    		background-attachment: expression(document.body.currentStyle.backgroundAttachment);
    		background-color: #E3C993;
    	}
  • cursor: hand;」という表記は「cursor: pointer;」に変更されました。
WebFacing アプリケーションを、文法に厳格に従う doctype を使用してレンダリングを行う場合に正しく表示できるようにするため、以下のファイルに追加の変更が行われました。
  • apparea.css:
    SPAN.wf_field  {
    		width: 100%;
    		border-style: none;
    		display: inline-block; //for all browsers
    		display: -moz-inline-block; //for Firefox 2}
    .scrollbarUpArrow {
    	background-color: transparent;
    	background-image: url("UpArrow.gif");
    	background-position: bottom;
    	background-repeat: no-repeat;
    	width: 16px;
    	height: 16px;
    }
    
    .scrollbarDownArrow {
    	background-color: transparent;
    	background-image: url("DownArrow.gif");
    	background-position: top;
    	background-repeat: no-repeat;
    	width: 16px;
    	height: 16px;
    }
    .scrollbarSlider {
    	background-color: #73a2bd;
    	background-image: url("CurrentSegment.gif");
    	background-repeat: repeat-y;
    }
    
    .scrollbarBackground {
    	background-color: transparent;
    	background-image: url("segment.gif");
    	width: 16px;
    	height: 100%;
    	background-repeat: repeat-y;
    }
  • PageBuilder.jsp
    垂直方向にスペースを埋める必要があるページ要素の特定のスタイルに対して、次のように高さが追加されています。
    <html <wf:lang text="lang="/> style="height:100%">
    <head>
    ...
    </head>
    <body style="height:100%">
    ...