WebFacing プロジェクトの移行

古いプロジェクトのマイグレーションを完了しなければ、WebFacing アプリケーションの開発を続行できません。例えば、DDS ソースの変換またはプロジェクトのプロパティーの変更はできません。ただし、マイグレーションされていないプロジェクトを現行のままで実行することは可能です。マイグレーションされていないプロジェクトと最新のプロジェクトを見分けるために、マイグレーションされていないプロジェクトは「WebFacing プロジェクト」ビューにおいて、固有のアイコンで識別されています。

プロジェクトのマイグレーションには 2 つのステージがあります。最初のステージは、すべてのタイプの Web プロジェクトに対して、ベースになる製品により実行されます。2 番目のステージは、「WebFacing マイグレーション」ウィザードにより実行され、WebFacing プロジェクトに固有の更新が処理されます。
重要: WebFacing では、V6.0 以降のプロジェクトのマイグレーションのみがサポートされます。

基本マイグレーション

WebFacing プロジェクトは、「WebFacing マイグレーション」ウィザードでマイグレーションする前に、現行ワークスペースにロードする必要があります。マイグレーションは元に戻せないため、ワークスペースまたはプロジェクトをバックアップすることをお勧めします。

以前の WebFacing プロジェクトは、古いワークスペースを開くか古いプロジェクトをインポートすることによって、現行レベルのワークスペースに導入することができます。既存プロジェクトはフォルダーまたはアーカイブ・ファイルから直接 (「インポート」 > 「一般」 > 「既存プロジェクトをワークスペースへ」)、またはプロジェクト交換ファイルを使用して (「インポート」 > 「その他」 > 「プロジェクト交換」) インポートできます。

V7.5 でプロジェクトを開いた後、「Rational デスクトップ・マイグレーション」ウィザードが開始します。 ウィザードにより、更新するプロジェクトの選択が可能になり、変更するファイルが表示されます。ウィザードを順に進んで必要な変更を加え、「完了」をクリックして、プロジェクトのマイグレーションを開始します。ワークスペースのマイグレーションが完了すると、結果が「マイグレーション結果 (Migration Results)」ビューに表示されます。 詳しくは、『Migrating workspaces and projects from version 6.0.x or version 7.0.x』を参照してください。

エラーがレポートされた場合、またはマイグレーションされたプロジェクトにエラーのフラグが立っている場合は、マイグレーションのトラブルシューティングのヘルプに関するセクションを参照してください。ワークスペースのマイグレーションを完了した後、「ウィンドウ」 > 「パースペクティブのリセット」をクリックすることにより、パースペクティブを手動でリセットできます。

これで、プロジェクトを新しいワークスペースで使用できるようになります。ただし、さらに「WebFacing マイグレーション」ウィザードを使用してマイグレーションする必要があります。

「WebFacing マイグレーション」ウィザードの使用

WebFacing マイグレーション用のプロジェクトの作成

「WebFacing マイグレーション」ウィザードを実行する前に、次の準備タスクを行う必要があります。

  1. J2EE 1.2 または J2EE 1.3 レベルのプロジェクトの場合は、WebFacing マイグレーションを続行する前に J2EE マイグレーション・ウィザードを使用して J2EE 1.4 レベルにマイグレーションする必要があります。 オンライン・ヘルプの『J2EE プロジェクトの仕様レベルのマイグレーション』セクションを参照してください (「ヘルプ」 > 「ヘルプ目次」から、「Rational Developer 製品資料」 > 「インストール、構成、およびマイグレーション」にナビゲートします)。
  2. 「ターゲット・ランタイム」ページで、有効なサーバーを選択します。これは、オリジナル・プロジェクトがターゲット・ランタイム・セットを持っていなかった場合、またはサポートされなくなったサーバー・レベルをターゲットにしている場合に必要になります。
  3. プロジェクト内のクラスパス・エラーを解決します。「ナビゲーター」ビューで、プロジェクトを右クリックして、「プロパティー」を選択します。「Java のビルド・パス」プロパティー・ペイン内の「.../WEB-INF/lib/*」エントリーをすべて除去します。
  4. オリジナル・プロジェクトには WebSphere Application Server (WAS) V5.x への参照が含まれている場合がありますが、 その製品は現在はサポートされていないため、ビルド・エラーが発生する可能性があります。これらのプロジェクトのターゲット・ランタイム環境を WebSphere Application Server V6 以降に変更してください。ターゲット・ランタイム環境の変更方法について詳しくは、WebFacing のマイグレーションに関する考慮事項を参照してください。

「WebFacing マイグレーション」ウィザードの実行

「WebFacing マイグレーション」ウィザードを使用して、プロジェクトを V7.5 に更新します。DDS ファイルの再変換によるプロジェクトのマイグレーションは、現在はできません。以下のステップに従ってプロジェクトを V7.5 にマイグレーションしてください。

  1. コンテキスト・メニューを表示するために、「WebFacing プロジェクト」ビュー内のプロジェクトを右クリックします。
  2. 「WebFacing プロジェクトのマイグレーション」をクリックします。
  3. 選択したプロジェクトを V7.5 にマイグレーションするには、「完了」をクリックします。
  4. マイグレーションが完了した後、場合によっては、Struts ファセットのバージョンを 1.1 から 1.3 に手動で変更する必要があります。「ナビゲーター」ビューで、プロジェクトを右クリックして、「プロパティー」を選択します。「プロジェクト・ファセット」ページを開き、必要に応じて、 「Struts」のバージョンを 1.3 に変更します。「OK」をクリックします。
  5. V7.5.0 にマイグレーションした後、DDS を再変換することを強くお勧めします。
注: マイグレーションしているプロジェクトが HATS/WebFacing 使用可能プロジェクトの場合は、対応する HATS プロジェクトもマイグレーションする必要があります。

カスタマイズされるプロジェクトは、手操作による介入が必要な場合があります。詳しくは、カスタマイズ済みのファイルがあるプロジェクトのマイグレーションの手動ステップおよびWebFacing の複数ブラウザー・サポートを参照してください。

マイグレーションした WebFacing プロジェクトをデプロイするには、 新規の WebFacing プロジェクトの場合と同様に HATS ライセンスが必要です。既に HATS ライセンスを適用してあれば、 マイグレーションしたプロジェクトにもこのライセンス設定が含まれます。 詳細については、ライセンスの使用可能化を参照してください。