JFSへの移行
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JFSへの移行は必須ではありません。また、ブート可能ドライブはJFSにすることはできませんので、FATかHPFSを使用することになります。ファイル・システムは必要に応じて選択してください。
FAT/HPFSからの移行:
アクセス制御情報は \IBMLAN\ACCOUNTS\NET.ACC が保存していますので、これを分離保存しJFSフォーマット後に復元する必要があります。BACKACC/RESTACCではアクセス制御情報を保存/復元することはできますが、NET.ACCから分離することはできませんので、ここでは
PREPACL コマンドを使用します。
アクセス制御情報を保存/削除するコマンド
PREPACL /P /B:ファイル名 /D:該当ドライブ:
例 Dドライブのアクセス制御情報を削除し、ファイル名DDRIVE.ACLに保存する。
PREPACL /P /B:DDRIVE.ACL /D:D:
アクセス制御情報を復元するコマンド
PREPACL /R /B:ファイル名
例 Dドライブにファイル名DDRIVE.ACLからアクセス制御情報を復元する。
PREPACL /R /B:DDRIVE.ACL
386HPFSからの移行:
アクセス制御情報は、各ドライブ(ボリューム)のファイルシステムが格納しているため、このバックアップが必要です。また、386HPFSの機能(フォールト・トレーランス、DASD制限など)については、JFSではサポートされていないので注意してください。
JFSフォーマットするための前提条件:
JFSでフォーマットするためには「LVMボリューム」である必要があります。旧バージョンのOS/2からのマイグレーションなら「互換ボリューム」になっていますので、フォーマットの前にボリュームの再定義が必要になります。
1. JFS移行概説
2. バックアップによる移行
BACKUP/RESTOREコマンドを使用する移行
以下は386HPFSのDドライブを、JFSに移行する場合の操作例です。
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アクセス制御のバックアップ
Dドライブのアクセス制御情報を保管します。
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データのバックアップ
DドライブのデータをRドライブにバックアップします。
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互換ボリュームからLVMボリュームへの変更
すでにLVMボリュームになっている場合は4.へ
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Dドライブ(ボリューム)の「ボリュームの削除」
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「パーティションの作成」
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「ボリュームの作成」で「LVMボリューム」を指定
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ドライブ・レターを D にする
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コミットの実行(LVMGUIの場合。LVMでは「変更の保管」)
※この操作例の場合は再起動の必要はありません。
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該当ボリュームをJFSフォーマットする
ボリュームの再作成を行ったので、/Lオプションでロング・フォーマットを実行します。
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データのリストア
RドライブからDドライブにデータをリストアします。
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アクセス制御のリストア
アクセス制御情報をDドライブに復元します。
バックアップ・リストア(PSnS)を使用する移行
バックアップ・リストアは386HPFSのアクセス制御をサポートしていますので、アクセス制御も自動的にバックアップ、リストアされます。(バックアップ・リストアの制御パネル内の386HPFSサポートがオンになっていることと、NET.ACCファイルのバックアップ指定が必要です)
以下は386HPFSのDドライブをJFSに移行する場合の操作例です。
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データのバックアップ
バックアップ・リストアを使用して、テープ等へバックアップ
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互換ボリュームからLVMボリュームへの変更
すでにLVMボリュームになっている場合は3.へ
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Dドライブ(ボリューム)の「ボリュームの削除」
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「パーティションの作成」
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「ボリュームの作成」で「LVMボリューム」を指定
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ドライブ・レターを D にする
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コミットの実行(LVMGUIの場合。LVMでは「変更の保管」)
※この操作例の場合は再起動の必要はありません。
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該当ボリュームをJFSフォーマットする
ボリュームの再作成を行ったので、/Lオプションでロング・フォーマットを実行します。
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データのリストア
バックアップ・リストアを使用して、データをリストアします。

3. ディスク・スペースの追加による移行
以下はDドライブをJFSに移行するために、Eドライブをワークとして使用した場合の操作例です。
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空きスペース、空きディスクにLVMボリュームを作成
すでにフォーマットしても構わないLVMボリュームがある場合は2.へ
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「パーティションの作成」
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「ボリュームの作成」で「LVMボリューム」を選択
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新規ボリュームをJFSフォーマットする
ボリュームの再作成を行ったので、/Lオプションでロング・フォーマットを実行します。
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アクセス制御のバックアップ
Dドライブのアクセス制御情報を保管します。
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データをXCOPYする
Dドライブの全データをEドライブにXCOPYします。
XCOPY D:\*.* E:\*.* /S /E /V /H /T /R /O
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ドライブレターの変更
「ボリュームに割り当てられたドライブ名の設定/変更」を使用してDドライブとEドライブを入れ替えます。
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アクセス制御のリストア
アクセス制御情報をDドライブに復元します。