mksysb コマンド

目的

ルート・ボリューム・グループのインストール可能イメージをファイルまたはブート可能テープに作成します。

構文

mksysb [ -b Number ] [ -e ] [ -i ] [ -p ] [ -v ] [ -V ] [ -X ] Device | File

説明

mksysb コマンドは、NAS Gateway 500 System Software のバックアップ (つまりルート・ボリューム・グループ) を作成します。 このバックアップを使用すると、システムが破壊した場合でもシステムを元の状態にインストールし直すことができます。バックアップをテープ上に作成すると、そのテープはブート可能であり、バックアップからインストールするために必要なインストール・プログラムが含まれています。

ファイルシステム・イメージは、バックアップ・ファイルの形式になっています。テープ・フォーマットには、ブート・イメージ、bosinstall イメージ、および後ろにシステム・バックアップ (ルート・ボリューム・グループ) イメージが付いた空の目次が入っています。ルート・ボリューム・グループ・イメージは、バックアップ・ファイルの形式であり、データ・ファイルから始まってオプションのマップ・ファイルが付いています。

注:
  1. mksysb コマンドが作成するイメージには、ロウ・デバイス上のデータや、ユーザー定義のページング・スペース内のデータは含まれません。
  2. リモート・マウントされている /usr ファイルシステム付きのシステムを使用している場合は、このシステムをバックアップ・イメージから再インストールできません。

フラグ

-b Number 1 回の出力操作で書き込む 512 バイト単位のブロック数を指定します。 backup コマンドが磁気テープ装置に書き込む場合、デフォルトは、名前によるバックアップについては 100 です。

書き込みサイズは、ブロック数にブロック・サイズを掛け合わせたものです。 backup コマンドでの磁気テープ装置への書き込みのデフォルト書き込みサイズは、名前によるバックアップの場合は 51200 (100 * 512) です。書き込みサイズは、テープの物理ブロック・サイズの偶数の倍数でなければなりません。

-e ファイルをバックアップから除外します。除外規則は、grep コマンドのパターン照合規則に従います。

すべてのファイルは「.」 (現行作業ディレクトリー) に相対的にバックアップされます。行の最初の文字列がマッチングするファイルまたはディレクトリーのみを除外する場合は、検索文字列の最初の文字として ^ (脱字記号) を入れ、その後に . (ドット文字) が続き、その後に、除外するファイル名またはディレクトリーがくるようにします。

除外するファイル名またはディレクトリーが別のファイル名またはディレクトリーのサブストリングである場合は、^. (脱字記号に続けてドット文字) を使用して、検索を行の先頭から開始するように指示するか、$ (ドル記号) を使用して検索を行の終わりで終了するように (あるいはその両方を) 指示します。

-i ボリューム・グループ、ボリューム、ファイルシステム、およびページング・スペースに関する情報を作成します。この情報は、将来インストール・プロセスで使用できるように、バックアップに入れられます。
-p バックアップされるファイルのソフトウェア・パッキングを使用不可にします。 磁気テープ・ドライブのなかには、独自のパッキングおよび圧縮アルゴリズムを使用するものもあります。
-v 詳細モード。 バックアップされるファイルをリストで示します。
-V テープ・バックアップを検証します。このフラグを指定すると、mksysb は、バックアップ・テープ上の各ファイルのファイル・ヘッダーを検証し、読み取りエラー発生時にレポートします。
-X 必要に応じて、/tmp ファイルシステムを自動的に拡張するように指定します。 ブート可能なバックアップをテープに作成するときにブート・イメージのスペースを確保するために、/tmp ファイルシステムの拡張が必要となる場合があります。

パラメーター

Device | File デバイスまたはファイルの名前を指定します。

  1. システム・バックアップを生成し、/image.data ファイルを /dev/rmt0 という磁気テープ装置に作成するには、次のように入力します。

    mksysb -i /dev/rmt0
  2. システム・バックアップを生成し、/image.data ファイルとマップ・ファイルを /dev/rmt1 という磁気テープ装置に作成するには、次のように入力します。

    mksysb -m /dev/rmt1
  3. /mksysb_images/node1 というシステム・バックアップ・ファイルとそのイメージの新しい /image.data ファイルを作成するには、次のように入力します。

    mksysb -i /userimage/node1
    注:
    このファイルはブート可能なファイルではありません。インストールするには、ネットワーク・インストール管理 (NIM) が必要です。
  4. /dev/rmt0 にあるテープにシステム・バックアップを生成し、ファイル・ヘッダーの読み易さを検証するには、次のように入力します。
    mksysb  /dev/rmt0 -V

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