namerslv コマンド

目的

システム構成データベースにある、ローカル resolver ルーチンに関するドメイン・ネームサーバーのエントリーを直接操作します。

構文

ネームサーバー・エントリーを追加する

namerslv -a { -i IPAddress | -D DomainName| -S SearchList}

ネームサーバー・エントリーを削除する

namerslv -d { -i IPAddress | -n | -l}

すべてのネームサーバー・エントリーを削除する

namerslv -X-I ]

ネームサーバー・エントリーを変更する

namerslv -c DomainName

ネームサーバー・エントリーを表示する

namerslv -s-I | -n -l  ] [  -Z ]

構成データベース・ファイルを作成する

namerslv -b-i IPAddress-D DomainName] [  -S SearchList] ]

構成データベース・ファイルの名前を変更する

namerslv -E FileName

構成データベース・ファイルを移動してネームサーバーの使用を防止する

namerslv -e

構成データベース・ファイルへファイルをインポートする

namerslv -B FileName

検索リスト・エントリーを変更する

namerslv -C Search List

説明

namerslv 低水準コマンドは、システム構成データベースにある、ローカル resolver ルーチンに関するドメイン・ネームサーバーのエントリーを追加または削除します。

ネームサーバーを使うには、以下の 2 つの方法があります。

namerslv コマンドは、システム構成データベース内の 1 つまたはすべてのドメイン・ネームサーバーのエントリーを表示できます。

ドメイン・ネームサーバーのエントリーには以下の 3 つのタイプがあります。

システム構成データベース内には、1 つのドメインのエントリーおよび最高 3 つまでのネームサーバーのエントリーを入れることができます。/usr/include/resolv.h ファイル内の MAXNS グローバル変数は、ネームサーバーの最大数を定義します。 1 つの検索エントリーだけを入れることはできます。

フラグ

-a システム構成データベースにエントリーを追加します。 -a フラグは、-i または -D フラグと一緒に使用しなければなりません。
-B FileName FileName 変数で指定されたファイルからシステム構成ファイルを復元します。
-b 保管されたシステム構成ファイルを使用して、システム構成データベースを作成します。保管されたシステム構成ファイルが存在しない場合は、エラーが戻されます。
注:
保管されたシステム構成ファイルは、出荷されるシステムに付属していません。ユーザーは、-b フラグを使用する前にこのファイルを作成しなければなりません。
-C システム構成ファイル内の検索リストを変更します。
-c DomainName システム構成データベース内でドメイン・ネームを変更します。
-D コマンドがドメイン・ネームのエントリーを処理することを示します。
-d システム構成データベース内でエントリーを削除します。このフラグは、-i IPAddress フラグまたは -n フラグとともに使用しなければなりません。 -i フラグはネームサーバーのエントリーを削除します。 -n フラグはドメイン・ネームのエントリーを削除します。
-E FileName ネームサーバーの使用を中止できるように、システム構成データベース・ファイルの名前を変更します。
-e システム構成ファイルを保管済みシステム構成ファイルに移動し、ネームサーバーの使用を防ぎます。
-I (i の大文字) は、-s フラグまたは -X フラグがネームサーバーのエントリーをすべて表示することを指定します。
-i IPAddress コマンドがネームサーバーのエントリーを処理することを示します。 IP アドレスの指定にはドット付き 10 進数フォーマットを使用します。
-l (L の小文字) は、操作が検索リストに関するものであると指定します。このフラグと一緒に -d フラグと -s フラグを使用します。
-n 操作がドメイン・ネームに関するものであると指定します。 このフラグと一緒に -d フラグと -s フラグを使用します。
-S SearchList システム構成データベース内で検索リストを変更します。
-s 構成システム・データベース内のすべてのドメイン・ネームのエントリーとネームサーバーのエントリーを示します。 -i フラグを使用すると、namerslv コマンドはネームサーバーのエントリーをすべて示します。 -n フラグを使用すると、namerslv コマンドはデータベース内で検出されたドメイン・ネームのエントリーを示します。
-X データベース内のすべてのエントリーを削除します。 すべてのネームサーバーのエントリーを削除するには、このフラグと一緒に -I フラグを使用します。
-Z コロン・フォーマットによる照会出力を生成します。 namerslv コマンドが SMIT 使用可能インターフェースから呼び出された場合は、このフラグを使用します。

  1. ドメイン・ネーム abc.aus.century.com を持つドメインのエントリーを追加するには、次のように入力します。
    namerslv  -a  -D abc.aus.century.com
  2. abc.aus.century.com ドメインのエントリーをドメイン・ネーム xyz.aus.century.com に変更するには、以下のように入力します。

    namerslv xyz.aus.century.com
  3. IP アドレスが 192.9.201.1 のネームサーバーのエントリーを追加するには、次のように入力します。
    namerslv  -a  -i 192.9.201.1
  4. ローカル resolver ルーチンが使用するドメイン・ネームサーバー情報に関して、すべてのシステム構成データベースのエントリーを表示するには、次のように入力します。
    namerslv  -s
    以下のフォーマットで出力が表示されます。

    domain xyz.aus.century.com
        name server 192.9.201.1
  5. システム構成ファイルの名前を変更してネームサーバーの使用を停止し、新しいファイル名 /etc/resolv.back を指定するには、次のように入力します。
    namerslv  -E /etc/resolv.back

関連情報

traceroute コマンド