ypbind デーモンは、Network Information Services (NIS) クライアント上のプロセスを、NIS サーバー上のサービスにバインド (つまり接続) します。このデーモンはすべての NIS クライアント上で稼働し、始動と停止は次のシステム・リソース・コントローラー (SRC) コマンドで行われます。
startsrc -s ypbind
stopsrc -s ypbind
Network Information Services (NIS) マップからクライアントが情報を要求すると、ypbind デーモンはサーバーに対してネットワーク上で情報をブロードキャストします。サーバーが応答すると、サーバーがデーモンにホストの IP アドレスとポート番号を与えます。クライアントが探している情報は、このホストが提供します。 ypbind デーモンはこのアドレス情報を、domainname.version というファイル名を使用して /var/yp/binding ディレクトリー内へ保管します。それから、クライアントが次に NIS マップにアクセスしようとしたときに、クライアントの ypbind デーモンは domainname.version ファイル内のアドレスを参照します。
ypbind デーモンは、複数のドメインとそのサーバー -ypsetme へのバインドを同時に保守することができます。デフォルトのドメインは、始動時に domainname コマンドで指定されたドメインです。