IBM® Rational® RequisitePro® は、チームがプロジェクトの要求を包括的に管理したり、チーム メンバ間の通信およびコラボレーションを促進したり、プロジェクトに関わるリスクを低減するために活用される要求管理ツールです。
説明
Rational RequisitePro は、プロジェクト データベースを使用してソートおよびクエリー機能のビューでさまざまな要求を管理します。
また、Microsoft® Word との統合により、要求のドキュメントを作成および維持します。これらのドキュメントは、ドキュメント内の要求に対してリアルタイムの更新を行うためのデータベースにリンクされます。
このデータベースと Word との統合により、独自の要求を編成し、優先順位をつけることができます。また、それらの要求間の関係を追跡 (トレース) したり、要求に影響する変更を追跡 (トラッキング) することもできます。
これらの追跡可能性の機能は、変更がどのようにプロジェクトに影響するかを視覚的に示すことにより、ユーザーが影響分析を実行し、範囲の管理またはリソースの割り振りについて十分な情報を得たうえで意思決定できるようにします。
ユーザーは、要求の変更をより効果的に管理し、独自のプロジェクトを常に追跡することができます。
Rational RequisitePro は、プロジェクト要求の展開を監査証跡するために、各要求ごとの変更履歴を取り込みます。
本書は、Rational RequisitePro のインストールと使用法に関する情報とリンク (新機能、互換性、既知の問題、修正済みの障害、変更されたファイル、最新情報、障害についての対処法、および RequisitePro Information
Center に記載されていない可能性のあるトピックについての補足情報なども含む) を提供します。
本書では、以下のタイプのユーザーに情報を提供します。
- 製品のインストールと構成を行うシステム管理者およびデータベース管理者
- 製品のプロジェクトとドキュメントを作成および構成するプロジェクト管理者
- Rational RequisitePro と他の製品の統合の実装、多国語システムおよび製品のローカライズ版の対応、または資料に記載されていない問題への対処などを行う上級ユーザー
初期バージョンおよび多国語システムとの互換性の問題
Rational RequisitePro は、バージョン 7.1 以降の Rational 製品のみと連動しています。
併用するには、上記のバージョンの Rational 製品をインストールおよびアップグレードしてください。
今回のリリースとの互換性を維持するために、チームが複数のクライアントと RequisiteWeb から共有の Rational RequisitePro プロジェクトにアクセスする場合は、すべての Rational RequisitePro と RequisiteWeb インストール済み環境をバージョン 7.1 にアップグレードする必要があります。システムにインストールされている Rational 製品のバージョンを判別するには、IBM Installation Manager を開き、[ファイル] > [インストール済みパッケージの表示] をクリックします。
Rational RequisitePro は、時間の不整合を解消するためにドキュメントで GMT タイム スタンプを使用することで、タイム ゾーンの異なる地域間で作業を行うチームに対応するように改良されています。
Rational RequisitePro は、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、スウェーデン語、中国語 (簡体字)、中国語 (繁体字)、オランダ語、ヘブライ語、および韓国語の多国語オペレーティング システムでサポートされます。
ユーザーは、フランス語、ドイツ語、日本語、イタリア語、スウェーデン語、および中国語 (簡体字) のオペレーティング システムで、独自の言語および対応する文字セットを使用してテキストとデータを入力できます。
地域の日付、時間、数字の規則は、Windows® の [コントロール パネル] で選択されている地域設定によって指定されており、入出力についてもサポートされています。
ヘブライ語、韓国語、中国語 (繁体字)、オランダ語のオペレーティング システムのユーザーは、すべての入力データ (パス名やプロジェクト データなど) を米国英語で入力する必要があります。
また、画面、メニュー、コントロール、ウィザード、レポート、ユーザー マニュアルが米国英語で記述されています。
国際化に対応するには、同一言語環境が必要です。例えば、フランス語のオペレーティング システムの場合は、SQL Server と Microsoft Word もフランス語版を使用します。Rational RequisitePro と Rational ClearQuest® が統合される場合、両製品のデータベースが同じ言語コード ページを使用する必要があります。
システム要件
ハードウェアとソフトウェアの要件については、System
requirements を参照してください。
詳細については、以下の Rational サポートの技術情報を参照してください。
Rational RequisitePro 7.1 のインストール
Rational RequisitePro のインストール手順などの詳細については、Information
Center の「IBM Rational RequisitePro Installation and Upgrade
Guide」の最新バージョンを参照してください。
最新情報
次の機能が
Rational RequisitePro 7.1 リリースおよび Client for Web (RequisiteWeb) に組み込まれています。
レポート作成- 要求、ドキュメント、およびそれ以外のさまざまなプロジェクト項目についてのレポートを作成できます。
- IBM Rational RequisitePro Report
Management 機能には、レポートを編成したり起動するためのシンプルなインターフェイスが装備されています。
この機能は、http://<server_name>/ReqProRptMgmt/ で Web ページとしてアクセスされます。ここで、<server_name> は、Reporting Server がインストールされているシステムのホスト名または IP 番号です。
- Report Management 機能では、「Learning Use Case」プロジェクトを基に 4 つのサンプル レポートが用意されています。
- BIRT Report Designer を IBM Rational RequisitePro Data Source と共に使用すると、新規レポート テンプレートを作成できます。
- オプション機能は、Installation Manager で新しいチェックボックスをオンにするとインストールされます。
- 任意の RequisitePro プロジェクトからデータを取り出すデータ ソースが組み込まれます。
各レポートごとに複数のデータ ソースを定義すると、複数のプロジェクトからデータを取り出すことができます。
Access データベースのアップグレードが可能- バージョン 7.1 より前に作成された Access データベースを RequisitePro データベース アップグレード ウィザードで 7.1 スキーマにアップグレードできます。
- インストールで提供されるスクリプトを使用して、エンタープライズ データベースを 7.1 スキーマにアップグレードできます。
詳しくは、「Rational RequisitePro Installation
and Upgrade Guide」を参照してください。
Web ユーザー インターフェイス - 更新済みの UI 設計グラフィックスが組み込まれています。
- 高速検索が組み込まれています。
RequisiteWeb での Web Word オーサリング
- Microsoft Word との拡張統合が提供されています。
- オンラインで作業中に Word 文書を編集、保存できます。
- 要求を Word 文書で作成、削除、修正できます。
- ドキュメント内にあらゆる要求タイプの要求を作成できます。
- ドキュメント内の要求のプロパティを Windows ネイティブ クライアント内にあるように表示、編集できます。
- ドキュメント内での作業中に親と子の関係を設定できます。
Rational RequisitePro と RequisiteWeb 間の機能パリティ
- RequisiteWeb で要求のタイプを変更できます。
- Traceability Matrix ビューで列の要求名をテキスト形式で表示するオプションがあります。
拡張されたパッケージ セキュリティ - 管理者は、ユーザー グループ用にパッケージ権限を設定できます。
- 更新、作成、または削除権限を要求、ドキュメント、ビュー、および子パッケージに適用できます。
FIPS に準拠した暗号化 - データベースのパスワード暗号化方式は、連邦情報処理標準 (FIPS) に準拠しています。
- LDAP サーバーへのアクセスは、FIPS に準拠したパスワード暗号化システムによって保護されます。
統合- RequisitePro は、IBM Rational RequisitePro Composer バージョン 7.1 との統合をサポートします。
- RequisitePro は、IBM Rational Quality Manager との統合をサポートします。
ベースラインの表示- ベースラインの比較と同様の表示形式を使用して、単一のベースラインを表示できます。表示されるのは単一のベースラインのみです。
RequisiteWeb によるリッチ テキストのサポート
- IBM Rational RequisitePro Composer で作成される要求は、RequisiteWeb で表示されるときのフォントおよびスタイル拡張機能を保持します。
- Microsoft Word 文書で作成される要求は、RequisiteWeb で表示されるときのフォントおよびスタイル拡張機能と、組み込みイメージを保持します。
- すべてのビューは完全なリッチ テキストをサポートします。
IBM Eclipse ヘルプ システム (RequisiteWeb 用)
RequisiteWeb では、改良されたナビゲーション ツリー、インデックス、および検索機能を組み込んだ新しい Eclipse ベースのヘルプ システムが用意されており、レポート作成、Web Word オーサリング、およびその他の拡張機能において新しい内容が提供されています。
IBM Eclipse ヘルプ システム (Windows 版クライアント用)
新しい Eclipse ベースのヘルプ システムが Windows 版の Rational RequisitePro クライアントで使用できます。
このヘルプ システムは、製品と共に出荷されています。また、 Information
Center でも利用できます。
既知の問題
既知の問題は、
Support 知識ベース で個々の技術情報のフォームに記述されています。問題点が見つかり、解決されると、IBM サポート チームがこの知識ベースを更新します。
さまざまな問題の回避策や解決策を素早く見つけるには、この知識ベースを検索してください。
このリリースの Rational RequisitePro で、既知の問題についてカスタマイズされたクエリー (未解決と解決済み) を起動すると、以下の使用上の制限と未解決の問題が示されます。