2.6. 何をインストールするか選択する

2.6.1. ディストリビューションセットの選択

インストールするディストリビューションセットを選択します。 これは使おうとするシステムや利用可能なディスクの容量に依存します。 最小構成のインストールから全てのインストールまでのオプションがあらかじめ用意されています。 UNIX® や FreeBSD に慣れてない人はほぼ間違いなくこれらの用意されたオプションのうちの 1 つを選ぶべきです。 ディストリビューションセットのカスタマイズは、主としてより経験を積んだユーザーのためにあります。

F1 キーを押すとそのディストリビューションセットのオプションやそれらが何を含んでいるかというより詳しい情報が表示されます。 ヘルプを見終わった後には、 Enter キーを押すことでディストリビューションの選択メニューに戻ることができます。

グラフィカルユーザインタフェースを望む場合には、 X を含んだディストリビューションセットを選択してください。 XFree86 の環境設定とデフォルトデスクトップの選択はインストールステップの後に行います。

インストールされる XFree86 のデフォルトバージョンは、インストールする FreeBSD のバージョンに依存します。 4.6 以前の FreeBSD のバージョンでは XFree86 3.X がインストールされ、 4.6 以降では XFree86 4.X がデフォルトでインストールされます。

XFree86 のウェブサイトであなたのビデオカードがサポートされているかどうかをチェックしてください。 使用しているビデオカードが、 FreeBSD がインストールするデフォルトのバージョンで対応していない場合には、 インストールに X を含まないディストリビューションを選択します。 そしてインストール後に、Ports Collection を使って適切な XFree86 のインストールと設定を行います。

カスタムカーネルをコンパイルする予定ならばソースコードを含むオプションを選択します。 なぜカスタムカーネルを構築するのか、またカスタムカーネルの構築方法に関しては Chapter 8 を参照してください。

当然ながら、全てを含むシステムが最も多くのことを行えます。 十分なディスクスペースがあるならば、Figure 2-28 で示されるように All を矢印キーで選択し、 Enter を押します。 ディスクスペースに懸念があるならば、状況に合ったよりふさわしいオプションを選択します。 インストール後にそのほかのディストリビューションを加えることができるので、 完璧な選択をしようとして悩まないでください。

Figure 2-28. ディストリビューションの選択

2.6.2. Ports Collection のインストール

お望みのディストリビューションを選ぶと、 FreeBSD Ports Collection をインストールするかどうかを尋ねてきます。 Ports Collection とは、簡単にソフトウェアをインストールする方法です。 これはソフトウェアをコンパイルするのに必要なソースコードを含みません。 その代わり、サードパーティ製のソフトウェアパッケージを自動的にダウンロード、コンパイル、インストールを行うためのファイルの集まりです。 Chapter 4 で Ports Collection の使用方法が解説されています。

インストールプログラムはディスクに十分な空き容量があるかどうかをチェックしませんので、 十分な空き容量がある場合のみこのオプションを選択してください。 FreeBSD 8.1 では、FreeBSD Ports Collection は、約 417 MB のディスク容量を必要とします。 より最新の FreeBSD のバージョンでは、安全のためもう少し大きなサイズを想定してください。

                         User Confirmation Requested
 FreeBSD Ports Collection をインストールしますか?

 これをインストールすることにより、20,000 以上の移植ソフトウェアパッケー
 ジにアクセスすることができます。これは、「クリーンな」状態では約 417 MB
 のディスク容量を占めますが、配布されている tarball をダウンロードしていくと、更に
 大きな領域を占めることになります (ただし、FreeBSD の CD/DVD で配布されている
 extra disk を持っていて、それを /cdrom にマウントして使用する場合には、
 さほど問題にはならないでしょう) 。

 Ports Collection は、非常に有用な資源であり、/usr パーティションに置
 いておくだけの価値は十分にあります。この質問には Yes と答えるのが賢明で
 しょう。

 Ports Collection に関するさらに詳しい情報や、最新の Ports に関しては、
 以下の場所を参照してください。
     http://www.FreeBSD.org/ports  

                              [ Yes ]     No

Ports Collection をインストールするなら [ Yes ] を、このオプションを選択しないのであれば [ No ] を矢印キーで選んでください。 Enter キーを押して先に進みます。 ディストリビューションの選択メニューが再度表示されます。

Figure 2-29. ディストリビューションの確認

オプションを選択したら矢印キーで Exit を選び、[ OK ] がハイライトされていることを確認し、 Enter を押して先に進んでください。